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播州三木鉋鍛冶三代目
鍛冶銘 鉄心斎芳楽


三木の鉋鍛冶の歴史

小山・岡田鉋鍛冶の系譜

 

【宮本雅夫氏談】

小山系統の鉋鍛冶は小山清次郎が明治元年に三木町新町で開業したのが初めです。親方は分かりません。家は黒川卯太郎さんの隣です。清次郎さんは黒川・藤原と共に明治の三木の代表的な鉋鍛冶で銘は〇清に虎です。


弟子として子の小山虎造さんと岡田三郎さんがいます。三郎さんは妾腹の子です。虎造さんはあまり仕事はせず子供の信雄さん栄治さんは鉋鍛冶になりましたが3代で終わっています。

岡田三郎さんは明治十二年生まれで、明治四十二年頃開業して大正から昭和の始めにかけて黒川系統の魚住福三郎さんと共に、三木を代表する鉋鍛冶として知られています。

鉋の銘は「三郎撰」この鉋の価格は他の三木の鉋鍛冶よりも4倍程したそうです。「三郎撰」の鉋は地鉄に新鉄を使い、鋼は当時三木では珍しかったスェーデン鋼を使って有名になりました。その「三郎撰」の印もある三木の問屋に商標を取られてしまいました。

三郎さんは弟子として自分の親族ばかりですが、今井忠治さん・今井栄治さん・宮本文治さん・武田秀市さん・岡田元次郎さんらを育て、三木の鉋鍛冶として黒川系統と並ぶ大きな流れとなっています。

特筆すべき事として岡田元次郎さんが、当時炭素鋼主体の鋼を使っていた中で高タングステン鋼の鋼を使い、三木で初めて油焼き入れをして鉋を作ったそうです。

当時鉋鍛冶は小山清次郎さんの虎や宮本文治さんのガマ蛙など、動物を自分の印としている事が多かった様です。

現在も今井栄治さんの弟子今井重信さんに宮本文治さんの弟子宮本雅夫さんが、高齢ながら鉋鍛冶として頑張っておられます。

バナースペース

山本鉋製作所

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